2007年11月4日日曜日

<関東学院大大麻>「吸う人見て興味」逮捕のラグビー部員

 関東学院大3年のラグビー部員2人が部の寮で大麻を栽培したとして神奈川県警に大麻取締法違反容疑で現行犯逮捕された事件で、2人は取り調べに「クラブ (飲食店)で吸っている人を見て興味を持ち、今年の1月ごろにマニュアル本を買った」と供述していることが9日分かった。逮捕を受け、同部の春口広監督 (58)らが記者会見し、今後も対外試合には出場するが、監督はラグビーの指導から身を引き、進退は関東ラグビー協会の判断に委ねる意向を明らかにした。 【内橋寿明、池田知広、梅田麻衣子】

 逮捕されたのは、横浜市金沢区釜利谷東2のラグビー部の寮で同居していた中村大樹(たいき)(21)と梅埜桂嗣(うめのけいじ)(20)の2容疑者。県 警は栽培されていた大麻草のほか白熱灯や扇風機などの栽培用具も押収し、詳しい経緯の解明を進める。2人は取り調べに素直に応じているという。

 横浜市金沢区の同大金沢八景キャンパスで記者会見した春口監督は冒頭「学校関係者、ラグビーを愛する人々に、恥ずかしい思い、悔しい思いでいっぱいで す」と深々と頭を下げた。「大麻を栽培していた寮は私が部員のために借りたもので、監督責任を痛感している」などと謝罪した。自身の進退について「無期限 でラグビーの指導はしない」と関東ラグビー協会に伝える意向を明らかにした。今後は寮で部員の生活指導にはあたるが、グラウンドでの指導はしない。

 対外試合への出場については「今回は個人の問題。他の部員(約160人)の希望、彼らがやってきた過去を奪うことはできない」と言い、大学選手権などの対外試合には今後も出場する意向を示した。後任の指導者については部員の考えに委ねる考えを示した。

 春口監督によると、梅埜容疑者はプロップで、リザーブとして登録され公式戦出場の経験もあったが、中村容疑者はほとんど試合に出場していなかった。事件 は逮捕された部員の部屋に遊びに行った学生が大麻を見て、同大の教職員に相談したことから発覚。春口監督は「(逮捕された部員は)『栽培だけで使用はして いない。8月下旬に終わった夏合宿後に栽培した』と話していた」と無念そうに振り返った。

 関東学院は全国大学選手権に6度優勝、春口監督は1974年から指揮ををとっている。